最近では3年くらい前からマジになってJazzを聴くようになった。購入するレコードも8割はJazzである。それまでもBilly HolidayとかChet BakerなどのJazz Vocalは好んで聴いていた。ロックに食傷したときの箸休めとしてBill Evansのピアノ・トリオ物なども手元にあった。
きっかけはArt Blakeyの"Night At Bird Land Vol.1"というLPであった。友人が「Jazz版のロコ・ライヴ(Ramones)だね」と形容するのも頷ける白熱のライヴ・アルバムである。昼下がりのティータイムにカフェで聴くための洒落たアレとはかけ離れている。スリリングでエキサイティングで汗臭い。そのエネルギッシュな演奏はR&RやPunkを基準に音楽を聴いている僕を充分に惹きつけたのだ。
特にコンボの音楽的リーダーとされるHorace Silverの書いた”Quick Silver”は繰り返し何度も聴いた。スウィングする4ビートの虜になった。それは僕にとって"これぞ、ハード・バップ"な一曲となり、Jazzへの重い扉をこじ開けた記念すべき一曲となった。
そしてこの曲もまた、いつか何かを思い出させる一曲になるんだろうなと思う。
変わらずファンキーなハード・バップは大好きである。しかし、今ではしっとりとしたピアノ・トリオも、混沌としたフリー・ジャズも聴くようになった。今のところ最も夢中になったプレイヤーはJohn Coltraneだったり、Bill Evansだったりする。つまり、Art Blakeyが開いてくれた扉の向こう側で、たくさんの音楽に出会うことが出来たというわけだ。
音楽を聴くことの醍醐味、ここに見付けたり!といった気分である。これからも素晴らしい出会いが待ち受けているに決まっているのである。これだから、止められないのである。
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